2025年12月19日、EU官報に Commission Regulation (EU) 2025/2573 が掲載され、REACHに基づく試験方法を定める Regulation (EC) No 440/2008 の附属書が、技術進歩に対応するため改正されました。

 

背景

Regulation (EC) No 440/2008 は、REACHの目的のために必要となる物理化学的性質・毒性・生態毒性に関する情報を得る試験方法を附属書に収載しています。OECDは規制目的の試験ガイドラインを継続的に更新しており、技術進歩への追随と、動物実験に供される動物数の削減(Directive 2010/63/EU への言及あり)の観点から、試験方法の見直しが必要とされました。

 

主な改正内容

  • 人の健康影響に関し、in vitro の重篤な眼損傷/眼刺激性および皮膚感作性に関係する試験方法を更新(更新試験法3件
  • 生態毒性の評価のため、新規の試験方法3件を追加
  • OECDが2024年に修正したとして、OECD TG 403, 442B, 442C, 442E, 492, 492B, 493 を附属書で更新し、特にTG403およびTG493については古い“full description”を削除
  • ナノフォーム等に関連する粉じん性(dustiness)のエンドポイントとして、EN 17199-2〜5:2019 を追加
  • 自然発火性(pyrophoric properties)に関する“full description”を削除(Part 0に最新版があるため)

本規則は、官報掲載日から 20日後に発効します。

 

まとめ

Regulation (EU) 2025/2573 により、REACHに基づく試験方法規則(EC)No 440/2008は、OECD試験ガイドラインの更新や技術進歩を反映した形で改正されました。 今回の改正は、眼刺激性・皮膚感作性に関する in vitro 試験法の更新、生態毒性分野での新規試験法の追加、ならびに一部旧記述の削除といった、試験方法そのものの最新化に焦点を当てています。

この規則は、REACH第13条に基づき、登録や評価に用いられる試験方法が科学的に妥当で最新のものであることを確保するための技術的改正であり、規制枠組みや義務の範囲を変更するものではありません。 今後、REACH対応において提出されるデータは、改正後の附属書に収載された試験方法を前提として生成・評価されることが求められます。

企業や試験・分析の実務においては、どの試験法が更新・削除・追加されたのかを正確に把握し、Regulation (EU) 2025/2573 に整合したデータ取得・報告を行うことが、REACH対応の前提条件となります。

 

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