2026年1月より、韓国の化学物質登録評価法(K-REACH)において、国外製造者が指名するOnly Representative(OR/唯一代理人)の変更・承継手続きが、公式システムを通じて正式に運用開始されました。

これにより、従来のように「一度登録を撤回してから再申請する」という煩雑な手順を踏むことなく、既存の登録番号を維持したまま円滑なORの切り替えが可能となっています。

 

背景

K-REACHでは、韓国国外の製造者が韓国内に輸入者を通さず直接登録等を行う場合、韓国内に居住するORを指名する必要があります。

これまで、ORのサービス品質や契約変更に伴う代理人の変更を行う際、実務上は「旧ORによる登録の取り消し」と「新ORによる新規登録」をほぼ同時に行う必要がありました。このプロセスには、登録番号が一時的に失効するリスクや、データの再提出、再度の審査費用といった大きな負担が伴っていました。

今回の制度改善は、企業の利便性を高め、登録の継続性を確保することを目的として導入されました。

 

新たなOR変更手続きの概要

  • 運用開始時期: 2026年1月(ITシステム「K-REACH Portal」での手続きに対応)
  • 主な改善点: 既存の登録番号(事前登録・完全登録・登録免除)を維持したまま、新ORへの移管が可能
  • 主な必要書類:
    1. 新ORを指名する国外製造者からの委任状(POA)
    2. 新旧OR間での承継合意書(Transfer Agreement)
    3. 移管対象となる物質リストおよび登録証の写し
    4. 新ORの事業登録証など、受任者の適格性を証明する書類
  • 標準処理期間: 提出後、当局による確認を経て約14営業日程度(補正が必要な場合を除く)

 

実務上のポイント

  • 登録番号の継続性: 共同登録(CICO)におけるリード登録者(LR)や通常登録者の立場であっても、登録番号を維持したままORを変更できるため、サプライチェーンへの供給停止リスクを回避できます。
  • 旧ORとの協力体制: システム上での移管承認が必要となるため、旧ORとの契約終了時に、移管手続きへの協力をあらかじめ合意しておくことが重要です。
  • データ所有権の確認: OR変更に伴い、登録に使用した試験データ(LOA等)の使用権が新ORに適切に継承されるよう、国外製造者は各コンソーシアムへの通知等も併せて検討する必要があります。

 

まとめ

今回のOR変更手続きの正式運用は、韓国市場へ展開する海外企業にとって、コンプライアンス維持コストを削減する画期的な制度改善です。

 

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