2025年9月25日、EU官報は規則(EU)2025/1930を公布し、デクロランプラス(Dechlorane Plus)とその異性体を残留性有機汚染物質(POPs)規制リストに正式追加しました。これにより、製造・市場投入・使用が原則禁止されます。

 

濃度規制の段階的強化

  • 2028年4月15日まで:1000 mg/kg(0.1%)以下
  • 2028年4月15日以降:1 mg/kg(0.0001%)以下

 

適用除外(期限付き)

  • 2030年2月26日まで:航空宇宙、防衛、医療画像機器、放射線治療機器
  • 2043年12月31日または製品寿命まで:自動車部品、産業用機械、船舶・屋外機器、分析・計測機器など、既にデクロランプラスを使用して製造された製品の交換部品
  • 製品寿命まで:医療機器および体外診断用医療機器

欧州委員会は、最初の3カテゴリの除外について2028年4月1日までに延長可否を再評価します。

 

まとめ

今回の追加により、デクロランプラスはEU市場でほぼ全面的に禁止されます。企業は、段階的に厳しくなる濃度規制に対応できる分析体制を整え、将来のリスクを見据えて代替物質の検討を進めることが重要です。

 

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