2026年3月20日、厚生労働省、経済産業省、および環境省は、化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)施行令の一部を改正する政令案を公表しました。
今回の改正案は、POPs条約での合意に基づき、新たに「クロルピリホス」など3つの物質グループを第一種特定化学物質に指定するものです。これにより、対象物質の製造・輸入が原則禁止されるほか、当該物質を使用した特定製品の輸入も禁止されます。
改正の主な内容
1.第一種特定化学物質への追加指定
以下の物質が、分解しにくく蓄積性が高い「第一種特定化学物質」に新たに指定されます。
- クロルピリホス: かつて建材の防蟻剤等に使用されていた有機リン系殺虫剤
- 中鎖塩素化パラフィン(MCCPs): 難燃剤や可塑剤、潤滑油等に広く使用される物質
- 長鎖ペルフルオロカルボン酸(LC-PFCAs)とその塩、および関連物質: 撥水・撥油剤や界面活性剤として使用されるフッ素系化合物
2.輸入禁止となる製品カテゴリー(案)
対象物質が使用されている場合、輸入が禁止される主な製品例は以下の通りです。
- クロルピリホス含有製品: 木材保存剤、防蟻剤など
- MCCPs含有製品: プラスチック用可塑剤、難燃性樹脂、切削油、接着剤・シーリング材、繊維保護剤など
- LC-PFCAs関連製品: 撥水・撥油処理されたテキスタイル(衣服、カーペット等)、潤滑剤、写真フィルム、消火薬剤など
今後のスケジュール:
- 改正政令の公布: 2026年5月頃
- 全面施行(製造・輸入禁止、製品輸入禁止の開始): 2026年11月頃
まとめ
今回の指定により、国内でのPFHxS規制(2026年6月施行)に続き、11月からはMCCPsやLC-PFCAsといった産業界で広く利用されてきた物質にも厳格な制限が課されることになります。
対象となる製品範囲が非常に広いため、関連するメーカーや商社においては、サプライチェーンを通じた含有調査を早急に実施し、代替物質への切り替えや在庫管理の計画を立てることが不可欠です。当社では、これらの新規指定物質に関する分析相談や代替品選定のアドバイスを通じて、円滑な規制対応をサポートいたします。
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