1.PFASとは

 経済協力開発機構(OECD)によると、PFAS(パーフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル化合物)とは『少なくとも「ペルフルオロメチル基(-CF3)」または「ペルフルオロメチレン基(-CF2-)」を有するあらゆる化学物質』と定義されている。
これらのうち8つの炭素を有するPFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)およびPFOA(パーフルオロオクタン酸) ならびにそれらの関連物質に代表される人工有機フッ素化合物群である。 その数は膨大で EUにおいてPFASは4,700種類以上といわれている。
米国環境保護庁(EPA)によるデータベース「PFAS Master List of PFAS Substances」では12,034物質がPFASに該当するとして登録されている。

 PFASはそれぞれの物質が有する、難燃性、耐熱性、耐候性、防汚性、撥水性、非粘着性、耐薬品性、撥油性、界面活性、潤滑性、絶縁性、誘電特性などの性質を利用して、撥水剤、塗料、防汚剤、グリース、オイル表面処理剤、半導体エッチングなど様々な用途で工業製品や家庭用品などの分野に幅広くされている。

 PFASが使用される製品群の例としては上着、繊維、調理器具、食品包装、家具、敷物、カーペット、電気製品(コード)、屋外繊維および関連製品、包装、接着剤、マイクロチップ、化粧品などがあげられる。  その一方で、有機フッ素化合物は、非常に安定で残留性があるため、人間や動物の血液などに蓄積しているとの報告がされており、 PFAS に対する規制の動きが世界的に強まっている。

2.PFAS規制

 PFOSについては2006年より、PFOAについては2017年より各国の規制が始まっているが、最近も規制強化の動きが活発である。
米国環境保護庁(EPA)は2022年6月15日、PFASに関するガイドラインを発表したが、これは米バイデン政権が2021年10月に発表したPFASに関する規制を強化する方針 https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2021/12/08/fact-sheet-president-biden-signs-executive-order-catalyzing-americas-clean-energy-economy-through-federal-sustainability/ を受けたもので、PFASの人体に及ぼす発がん性や免疫力の低下などの悪影響の可能性を考慮し、従来基準を大幅に強化した内容となっている。
 EPAの規制強化の背景としては、国際的にPFAS規制が強まっていることがあげられている。
 UNEPの管理と連携するため、米国の多くの州でPFASの管理も継続的に強化されており、厳格な管理はすでに大流行となっている。

米国カリフォルニア州の例として、カリフォルニア州は次のように発表した。

  • AB 1817法-PFASを含む繊維製品の製造および販売を禁止
  • AB 652法-PFASを含む子供向け製品の販売禁止
  • AB 1200法案-PFASを含む食品包裝の販売禁止

3.PFASの有害性

 現在の科学的研究は、高濃度の特定の種類のPFASへの暴露は、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があることを示しています。

  • 生殖的影響
     例 妊婦の生育能力の低下、妊娠時高血圧。
  • 子どもの発達障害または遅延
     低出生体重、骨格の変異。
  • いくつかのがんのリスク増加
     前立腺癌、腎臓癌、精巣癌など。
  • 体内の免疫システム能力の低下
  • 人体の天然ホルモンを乱す
  • コレステロール値の上昇または肥満のリスクの増加

4.ディファレントでのPFAS(PFOS,PFOA)分析

分析項目 分析方法(測定機器) 分析セット価格(税抜) MDL 納期
PFOS+PFOA 2項目セット EPA3550(LC-MS)
CEN/TS 15968 (LC-MS)
50,000円~ 10ppm
0.01ppm
8-10営業日
ペルフルオロヘキシルスルホン酸(PFHxS) CEN/TS 15968 (LC-MS) 60,000円~ 0.01ppm 12-15営業日
ペルフルオロヘキサン酸(PFHxA) CEN/TS 15968 (LC-MS) 60,000円~ 0.01ppm 12-15営業日

 

上記に加えまして、弊社では提携ラボにて燃焼イオンクロマトグラフィーを用いた総有機フッ素のスクリーニング分析の実施の実施も可能でございます。
この分析において総有機フッ素が規制値を超える検出がないことを確認することで、間接的に各種規制への適合性を確認することが可能となります。
CEN/TS15968法にて抽出された物質を測定し、検出されたフッ素が全てPFASに由来するものと仮定した方法となります。(ただし揮発物質等は対象外となります。)