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【ニュース】英国・HSE:UK REACHの認可候補リスト(SVHC)に9物質を正式追加

英国安全衛生庁(HSE)は、英国REACH規則(UK REACH)に基づき、新たに9つの高懸念物質(SVHC:Substances of Very High Concern)を「認可対象候補リスト(Candidate List)」に追加収載したことを正式に公表しました。

EU離脱後の英国独自の化学物質管理体制下において、SVHC候補リストの追加・更新が着実に進められており、英国市場へ化学品、混合物、各種成形品(完成品・部品)を供給する企業には、サプライチェーン上の新たな情報伝達および届出義務が発生します。

新たにSVHC候補リストに追加された9物質の概要

今回収載された9物質は、生殖毒性、内分泌かく乱性、難分解性・生体蓄積性(PBT/vPvB)などの重大な有害性懸念が特定された化学物質群です。

主な用途分野: プラスチック・ゴム製品の改質剤(可塑剤・難燃剤)、工業用コーティング剤、接着剤・シーリング材、電子材料、特殊溶剤など、幅広い産業資材や成形品原料として使用される物質が含まれます。

英国向け輸出・成形品メーカーに課される法的義務

成形品(完成品、電子機器、自動車部品、日用品等)や化学品を英国へ輸出する企業は、以下の規定を遵守する必要があります。

  • 成形品中の「0.1 wt%(重量比)」情報伝達義務(第33条): 成形品中に今回追加されたSVHCが0.1 wt%(1,000 ppm)を超えて含有されている場合、川下の取引先に対し、安全に使用するための情報(物質名など)を遅滞なく提供しなければなりません。また、消費者から請求があった場合は45日以内に開示する義務があります。
  • HSEへの成形品届出義務(第7条(2)): 成形品中の濃度が0.1 wt%を超え、かつ英国への輸入・製造量が年1トンを超える場合、所定の期日までにHSEへ届出を行う必要があります。
  • UK REACH準拠のSDS(安全データシート)の更新: 対象物質そのもの、またはこれらを含む混合物を供給する場合、最新のSVHC情報を反映した安全データシートを作成・提供する必要があります。

企業に求められる具体的対応

EU REACHだけでなくUK REACHでも独自のSVHC管理が進むため、英国向けサプライチェーンの点検が急務となります。

  • 成形品・原材料の含有スクリーニング分析: 自社製品や調達部材中に、今回追加された9物質を含むSVHCが「0.1 wt%」の基準値を超えて含有されていないか、精密機器分析による定量・スクリーニングを実施する。

  • サプライヤー調査と不含有証明書の更新: 英国向けサプライチェーンの上流サプライヤーに対して最新のUK SVHCリストに基づく含有調査を実施し、適合証明データを取得・管理する。

まとめ

英国UK REACHにおけるSVHC候補リストの拡充は、EU REACHとの規制差異の発生や、英国市場特有のコンプライアンス管理の必要性を浮き彫りにしています。

特に成形品における「0.1 wt%」の閾値判定には、サプライヤーの自己申告に依存するだけでなく、客観的な精密化学分析(GC-MS、LC-MS/MS等)によるエビデンスの確保がトラブル回避に不可欠です。英国市場へ製品、電子部品、各種資材を出荷しているメーカーや商社は、速やかに製品スクリーニングと最新の法規制適合点検を進めることが強く推奨されます。

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