改訂案における主なコンプライアンス要件
タイFDAの所管するType 1(届出)、Type 2(届出・登録)、Type 3(許可・登録)有害物質(殺虫剤、消毒剤、清掃用化学品等)の製造、輸入、輸出、販売、保管を行う事業者は、以下の最新ルールに適合させる必要があります。
- 輸入・輸出時の表示言語および記載項目(Clause 4): タイへ輸入、またはタイから輸出する製品の容器・包装には、タイ語または英語で「化学物質名(IUPAC名等)および有効成分比率」「GHSピクトグラム・シグナルワード・危険有害性情報」「UN番号・国連輸送名」等を明確に貼付する必要があります。
- 国内流通・販売用ラベルの記載事項(Clauses 5 & 6): タイ国内で製造・販売される製品には、タイ語による詳細表示が義務付けられます。有効成分名はタイ語と英語の両表記が必須となり、事業者情報(住所・電話番号に加え原則としてメールアドレスの掲載が必須化)、登録/届出番号のフォントサイズ(最低1mm以上・コントラスト背景)、警告文の太字・下線強調など最大18項目の表示が必要となります。
- デジタルラベル(QRコード)および小型容器への適用緩和: 詳細な使用方法や注意事項について、追跡や個人情報登録を求めない無料アクセス可能なQRコードや添付文書へ移行することが任意で認められます(主容器への必須コア表示は維持)。また、表面積が4.5 cm2未満の小型容器(ブリスターパック等)では、指定の誤飲防止警告文("วัตถุอันตราย ห้ามรับประทาน")等を含む簡略表示が許容されます。
今後のスケジュールと企業に求められる対応
新告示の採択・官報掲載後、旧基準で作成された既存ラベルについては最大2年間の販売・移行猶予期間が提供されます。しかし、タイ市場へ製品を出荷している日本企業や現地法人は、以下の準備を早期に進めることが推奨されます。
- 製品成分データおよびGHS分類の再確認: ラベルに記載する有効成分の配合比率や不純物プロファイルが客観的な化学分析データと一致しているか、最新のタイGHS基準に沿った分類・H/Pフレーズが選定されているかを確認する。
- タイ語・英語ラベル表示の総点検: フォントサイズ(1mm以上)、警告文の強調フォーマット、事業者メールアドレスの追加、登録番号の表記形式などが最新案に合致しているかをチェックする。
まとめ
タイFDAによる有害物質表示規定の改訂は、国際的なGHS整合化とデジタル化を推進すると同時に、表示の正確性に対する要求をより厳格にするものです。
特にタイ語・英語での有効成分表示や正確な濃度比率、GHS危険有害性情報の記載には、高精度な化学分析データとタイの化学物質関連法規に対する深い理解が不可欠です。タイ向けに日用品、衛生化学品、殺虫・消毒剤、原材料等を供給しているメーカーや商社は、施行までの猶予期間を活用し、早期にラベルおよびSDSの適合点検を進めることが強く推奨されます。
