韓国環境部(ME)傘下の国立環境科学院(NIER)は、韓国の化学物質登録及び評価等に関する法律(化評法 / K-REACH)に基づき実施された、78の既存化学物質に関する有害性審査結果を最新告示にて公表しました。
今回の公表により、評価対象となった78物質のうち43物質が新たに「有害化学物質(Hazardous Chemical Substances)」として判定・指定されました。対象物質を韓国国内で流通・使用させる事業者は、化評法および化学物質管理法(化管法 / CCA)に基づく法規制対応が必要となります。
有害性審査結果のポイントと法的影響
- 43物質が新たな有害化学物質に指定: 今回「有害化学物質」として特定された43物質については、物質の毒性データや分類結果に基づき、安全データシート(SDS)への記載義務やサプライチェーン内での有害性情報の伝達(K-REACH第35条)が義務付けられます。
- 化学物質管理法(化管法)への連動規制: 有害化学物質に指定された物質を一定濃度以上含む製品・混合物を韓国へ輸出、または韓国現地で取り扱う場合、現地輸入業者や取扱事業者は「輸入宣言」「取扱施設基準の遵守」「営業許可の取得」「保管・表示規制」などの厳格な安全管理が要求されます。
韓国向け輸出企業に求められる具体的対応
韓国へ化学品、電子材料、各種添加剤、部材等を輸出している企業は、以下の点検・準備を速やかに進めることが推奨されます。
- 自社製品の成分および含有濃度のスクリーニング: 今回告示された43の有害物質(およびCAS番号)が自社製品・原材料中に含まれていないか、サプライチェーンを遡って確認する。
- 定量分析・スクリーニング分析の実施: 非意図的な混入や不純物として対象物質が含まれる可能性がある場合、閾値(制限濃度)を超過していないかを証明するための精密化学分析を行う。
- 韓国現地パートナー・輸入業者への情報提供: 告示結果を受け、現地輸入業者が化管法上の輸入宣言やラベル表示の改訂を適切に行えるよう、最新のSDSや分析データを共有する。
まとめ
韓国におけるK-REACH(化評法)および化管法に基づく規制管理は、有害性審査のアップデートに伴い日々強化されています。
特に新たに「有害化学物質」に特定された物質を含む製品は、現地での保管や輸送、使用における法的義務が一気に厳しくなるため、正確な成分同定と含有量の客観的な定量データが必須となります。韓国市場へ化学製品や材料を供給している事業者は、対象物質の含有有無について早期の分析・確認調査を進めることが重要です。